猿の名がつく植物②サルの○○
こんにちは。二助企画です。
前回に引き続き、サルの名がつく植物についてのお話を続けていきます!
ひとつ前のコラムでは、【百日紅(さるすべり)】についてのお話でしたが、百日紅同様、サルの名がつくと耳にして、すぐに思い浮かぶのが【猿腰掛(サルノコシカケ)】ではないでしょうか?
実は【猿腰掛(サルノコシカケ)】、一種類のキノコを指すわけではないのです。
樹木に生える水平な固い傘を持つキノコの総称を【猿腰掛(サルノコシカケ)】と呼んでいるのです。そのキノコの仲間は681種類もあるそうです。
このユニークな呼び名は、その見た目が、そのままおサルさんが腰かける椅子のように見えることから、とのこと。
可愛らしい名前の【猿腰掛(サルノコシカケ)】ですが、漢方薬として抗がん剤としての可能性が期待されているという頼もしい一面も。他方、枯れた木ではなく生きた木にも生えるという逞しさを持っており、樹木病原菌として森林管理者の頭を悩ませていることもあるようです。
余談ですが、春の山菜として、今まさに旬を迎えている【ゼンマイ】は、大分ではサルノコシカケと呼ばれているとのこと。
ゼンマイの見た目から、椅子っぽさは見当たらず、その理由は定かではありませんが、面白いですね。どなたかご存じの方がいらっしゃったら是非、二助企画にお知らせください!
正式名称ではありませんが、「サルの○○」と呼ばれる植物は他にもあります。
【犬真木(イヌマキ)】という植物。古くから庭や生垣に植栽されている常緑針葉樹です。赤い実をつけるのですが、その見た目がサルの睾丸に似ているので、山口県では【サルノキンタマ】と呼ばれているそうです。
【豆蔦(マメヅタ)】という蔦。名前を認識されていなくても、多くの方が目にしたことがあることかと思います。直径1cmほどの小さな肉厚の葉が印象的。
和歌山県の方言では、この【豆蔦(マメヅタ)】を【サルノゼニ】と呼ぶようです。【サルノゼニ】はつまり、猿の銭ですね!これは納得。【豆蔦(マメヅタ)】のコロンとして見た目は、確かにおサルさん達が使う、コインのように見えます。
まだまだ他にも、ご紹介したい「サルの名がつく植物」はたくさんあります!
次回のコラムもお楽しみに。
二助企画は、日本の伝統芸能猿まわしのプロフェッショナル集団。
猿まわしやニホンザルのことについて、あらゆる領域から情報発信をしてまいります。
ブログは毎月2回、第1・3金曜日に公開予定。
最後までお読みいただきありがとうございました。
また次回のブログでお会いしましょう!
主な参考文献・サイト(順不同)
・国立研究開発法人 森林研究・整備機構>サルノコシカケ
chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.ffpri.affrc.go.jp/thk/research/publication/thk/documents/fw_033_01-02.pdf
・尼崎市都市緑化植物園「緑の相談所だより」No.359>猿の名がつく植物>2015年12月1日発行
chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.amaryoku.or.jp/files/file/fl00000109.pdf?1606790811
・ヘンな名前の植物-ヘクソカズラは本当にくさいのか-/藤井義晴 化学同人
・図説 花と樹の大辞典/木村陽二郎 柏書房
他